1冊ずつ思い返してゆっくり感想を書きたいけどその前に忘れてしまいそうなので・・・最近読んだ本と、印象に残っている言葉などの簡単なまとめ。
気になる本があったら是非読んでみてください!
お嬢さん放浪記 犬養道子著
(1978年 中央公論 ※初版は1958年?文藝秋春新社)
犬養毅の孫で難民問題、環境問題などに精力的に取り組んだ評論家・作家 犬養道子さんの若き日のアメリカ・ヨーロッパ各国でのダイナミックな放浪記。ひとりの日本人女性が本当の国際人(世界人?)になるまでのお話とも言えると思う。
序盤は豪快で破天荒なエピソードで面白おかしく読み進むんだけど、途中からは当時のヨーロッパ見聞録としても引き込まれる。そして何よりも犬養さんの人柄が魅力的。努力家で、行動派。人を愛し人に愛され、当然運も引き寄せる。私の心もぐっと掴まれた。長距離夜行汽車の中で出会ったイタリア人労働者たちとの黒いパン談義が、素朴なんだけどとても印象に残っている。
いろいろなものが変わるけど、いつの時代も同じことを考える若者たちがいて、同じ議題を論じている。私が生まれるずいぶん前の物語であるということが、本当に不思議な感じ。存じ上げなかったが緒方貞子さんともご親戚というのがものすごく納得。他の本も読もう。
僕たちはみんな大人になれなかった 燃え殻著
(2017年 新潮社)
ツイッターで哀愁フェロモンを放出し続けている(※個人の感想です)燃え殻さんの連載の書籍化。やっと読んだ。もうKING OF EMO(笑)
「僕たち」の中に含まれない読者はいないんじゃないかな。全く同じ経験をした!とも言えないし、物語に出てくるお店も行ったことがあるわけでもない。世代も微妙に違うから流行っていた音楽も違う。それなのに、私の中のあやふやでザラザラとした青春らしき記憶(特に良くないもの)の質感だけが蘇ってきた。大人になったし、なれてないし、なりたいし、なりたくないな・・・。映画化おめでとうございます。
日本語の作文技術 本多勝一著
(1982年 朝日文庫)
学校で一番怖くて面倒な先生の話を聞いている感じでちょっとビクビクしながら読み進める(笑)朝日新聞の記者である筆者と同じレベルでモノは語れないけど、私も文章を書くのが好きなのにも関わらず、うまい文章・名文を書くのはあきらめている気がする。残念ながらその才能は持ち合わせていないのだと痛感しているので。それでも、この本が焦点を当てている『読む側にとってわかりやすい文章を書くこと』に近づきたいとは思っている。
『、』の打ち方から文章のリズム、段落の作り方について、『てにをは』などなど・・・今まで何となく書いていたことにも意識を向けて少しずつでも上達したい!私の知識がなさすぎるのか時代が違うからか「ありえない」と書いてある例文の「ありえなさ」がわからない箇所があったり、専門的すぎてついていけない部分もあったけど十分参考になった。
メモおしまい。