今回は1200年以上の歴史を誇るフェズの旧市街の様子です。
※この記事は2019 年3月の体験を元に2020年12月に書いています。参考程度にゆる~く読んでいただけると幸いです(*^.^*)
フェズのメディナ
フェズはモロッコ歴代のイスラム王朝が都としたした街。世界最大の迷路とも称されるメディナ(旧市街)は世界遺産となっています。メディナには伝統的な手工業の工房や商店が密集しており、お店を見ながら歩くと複雑な街の構造も体感することができます。
私たちは地元のガイドさんと一緒に歩きました。自分たちだけだったら絶対に迷子になっていたと思います・・・。
ブー・ジュルード門
ブルーが美しいメディナの西の玄関口、ブー・ジュルード門から散策スタート。ちなみに裏側はグリーンになっています。
門をくぐれば車は通れないので、重い荷物を運ぶのにはロバが活躍。
職人と商人たち
小さな工房や商店がひしめきあうメディナの中。職人と商人と、彼らの提供するものを求める人たちの活気で溢れています。
↓オリーブ、豆類が豊富なモロッコらしいお惣菜屋さん。
↓モロッコではラクダが食用として広く用いられていて、食肉店ではこんな光景も日常。鮮度の証・・・。
↓ランプ屋さん。かわいい!
↓機織り職人さん。
↓布屋さん。仕立て屋さんもたくさんいました。
↓フェズは陶器の街としても有名。『フェズ・ブルー』と呼ばれる青い陶器たち。
種類がありすぎて大変でしたが、吟味に吟味を重ねて何枚かお皿を買いました。
道中ずっとお世話になったドライバーさんが「フェズが一番物価が安い」と言っていたので、雑貨やお土産屋など気に入ったものがあったら一期一会の精神で買いながら歩き回りました。確かにシャウエンよりは全体的に安かった気がします。
タンネリ(革なめし工場)
フェズの手工業の中でも有名なのが、タンネリ(革なめし)。革製品屋さんの建物に囲まれていて、各建物の上層階から見学をします。ヤギ、羊、牛などの革を柔らかくするのに使用するのは鳩の糞(画像左側の白い容器)。この鳩の糞や動物の皮、染料など様々な強い匂いがするため、見学の際は始めにミントの葉が配られます。鼻に詰めたり(勇気がいる・・)、手に持っておいて辛くなったらミントの匂いでごまかすそうです。
ガイドさんの説明を聞いて私が一番気になったのは「どうやってこんなに大量の鳩の糞を集めるのか」ということ。「そんなことを聞かれたのは初めてだ」と珍しがられつつ教えてもらった答えは、糞を売るためにたくさん鳩を飼っている人がいて、そこから買い集めるのだそうです。世の中には私の知らない商売がまだまだあるんだな・・・。
柔らかくした皮を染めては干しを繰り返して発色の美しい革となっていきます。
お店では革のコートからバッグ、バブーシュなどあらゆる製品が売っていて、見学後にゆっくり吟味するように促されます。バブーシュはお土産としても人気のようでした。質を求めるならこういう場所で買うのがいいかもしれません。値段重視なら路面のバブーシュ屋さんの方が安いです。
ブー・イナニア・マドラサ/アッタリーン・マドラサ
モロッコでは基本的にイスラム教徒以外はモスクなどに立ち入ることはできないので、見学のできる貴重な宗教施設です。
↓ブー・イナニア・マドラサは14世紀に建てられたイスラム教の神学校。マドラサというのは、神学校のこと。
ミナレットと呼ばれる塔を望む大理石の中庭。
↓こちらはアッタリーン・マドラサ。
見事な彫刻です。
私たちは欲張ってできるだけ多くの場所を見ようとしていたのでどちらもサラッと通り過ぎてしまったのですが、どこもかしこも精緻な装飾で溢れているので時間を取ろうと思えばいくらでも滞在できると思います。
まとめ
モロッコの食文化に職人たちの手仕事にイスラム教の美・・・フェズの旧市街はエネルギッシュで見どころたくさん。かわいいお店も多いのでショッピングをしながら楽しく迷子になりましょう!
旅行記はつづきます。
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