皆さんは『WWOOF』(ウーフ)という仕組みをご存知ですか?それは旅行でもない、仕事でもない経験や交流ができるユニークなシステム。私は数年前にWWOOFを利用して1ヶ月ほどイタリアで過ごしました。
今回は日本のWWOOFのHPを参考にしながらWWOOFの基本的な情報をご紹介します!
WWOOFとは?
WWOOFとは、World Wide Opportunities on Organic Farms(世界に広がる有機農場での機会)の頭文字をとった略語。1971年にイギリスで生まれた仕組みで、現在では世界60カ国に広まっています。日本の運営事務局は『WWOOFジャパン』。
●WWOOFジャパンHP
WWOOFを利用すれば世界中の有機農業に携わる人たちとつながることができ、お手伝いをする代わりに宿泊場所と食事を提供していただくというシステムです。訪れる側の交通費は自腹、受け入れ先との金銭のやりとりは一切ありません。
WWOOFジャパンのサイトから『WWOOFとは?』という部分の引用です。
WWOOF [ウーフ] とは?
お金のやりとりのない、人と人との交流です。WWOOFのサイトを通し様々な人と友達になり、その関係性を深化させ、オーガニック生活を知り、新しい知見を得て、価値観の多様性を感じ、自分を向上させていくものです。家族のような気持ちで、何をしたら相手が喜んでくれるかをお互いが念頭に置きながら一緒に短い間生活します。
「食事・宿泊場所」と「力」そして「知識・経験」を交換します。
自分が持っているものをあげ、持っていないものをもらう、というとてもシンプルなしくみです。その関係に、お金のやりとりは一切ありません。
ホストとウーファー
WWOOFはお手伝いをして欲しい有機農業に携わる人(=ホスト)と、その人たちの営みを手伝い、交流をしたい人(=WWOOFER・ウーファー)の2者で成り立っています。
ホストは基本的に持続性やオーガニックということに関心の高い方が多く、農業だけでなく民宿やレストランも営んでいるところもあります。私が滞在したのもイタリアの農家民宿でした。そこでお世話になったホストの話では、有機農業を学びたい人、毎年同じ農家に必ずやってくる人、小さいお子さんを連れで世界各地を渡り歩く家族などなど、年齢も国籍もライフルタイルも様々なウーファーがいるそうです。
お手伝いの内容は?
ウーファーは実際にホストの元でどんなことをするのでしょうか。現在ではコロナで受け入れを停止しているホストもありますが、WWOOFジャパンで2021年1月19日現在確認できた募集内容は・・・
- 収穫
- 農家レストラン手伝い
- 山奥のアートビレッジでのお手伝い
- アウトドアガイドアシスタント
- 雪かき
- 馬の世話
- ペンション手伝い
- 山小屋の掃除 など
これでもほんの一部。結構多岐にわたっていますね。海外でも同じのように様々なお手伝いの内容があります。ただ割合として最も多いのは、日本でも海外でも収穫や草むしりなど農作物に関するものではないかと思われます。そして、必ずしも作業の内容として書いてあることがすべてとも限らないので、よっぽどのこと以外は臨機応変に対応していく気概が大切です。
収穫の一番忙しい時期だけ手伝って欲しい、長期で来て欲しいなど、ホストによって希望滞在期間も様々。今は少ないと思いますが、日本でWWOOFをしている海外の方もたくさんいます。
WWOOFはこんな人にオススメ!
- 自然が好きな人
- 農業に興味のある人
- 疲れている・リフレッシュしたい人
- 普段の生活をちょっとの期間だけ変えてみたい人
WWOOF中はジャンクフードを食べたり、人ごみにもまれたり、夜更かしをしたり、今日の天気どんなだったっけ?と思い出せなくなるようなことはまずありません。私も日の出とともに起きて、疲れるまで体を動かして働いて、畑で採れた野菜を使ったご飯を食べる・・・という生活を1ヶ月しましたが、ものすごいデトックスになりました。
WWOOFのはじめ方・年会費など
WWOOFは完全登録制で、WWOOFをしたい国の事務局に年会費を支払う必要があります。WWOOFジャパンの場合、初年度が5,500円。2年目以降は継続割引が設定されています。
登録後は興味のあるホストを探して連絡をし、期間や仕事内容、労働時間、生活環境などについてお互い納得をした上でWWOOF先が決定します。
※WWOOFをご検討の方は必ず最新の情報をご確認ください
日本でWWOOFをしたい場合
日本国内でWWOOFをしたい方は、WWOOFジャパンのHPから登録をすればOK!先出のHPにはホストの情報、フォトギャラリー、体験談、よくある質問なども載っていて登録していなくても見ることができますよ。
海外でWWOOFをしたい場合
WWOOFで海外に行く場合には、
- 直接海外のWWOOF事務局に申し込む
- WWOOFジャパンのサポートを受けて申し込みする(有料)
という2つのパターンがあります。さらにWWOOFジャパンのサポートには、3段階のレベルが用意されているようです。
私はWWOOFイタリアのサイトから申し込みをしてすべて自分で手配をしましたが、これはあくまで自己責任です。WWOOFジャパンのサイトでは、初めてWWOOFをする人はまず国内でやってみるように推奨されています。海外でWWOOFを考えている人への注意、オーストラリアのビザについての注意事項など、詳しくはこちらからご確認ください。
WWOOFの醍醐味
今回は、WWOOFという仕組みを知らない方のために基本的なシステムをご紹介してみましたがいかがでしたか?旅行とも普通のボランティアとも違った特別な経験ができますよ。ホストや一緒に滞在したウーファー仲間と過ごした濃密な時間を今でも忘れられません。特に毎日行動を共にしたウーファー仲間とは、たった1ヶ月で姉妹のように仲良くなりました。
今はまだ難しくても、将来同じようなステキな体験をする人が増えたらいいなと思います。
次回は私のイタリアでのWWOOFの様子をご紹介します!
WWOOF体験記はこちらから!