今回は旅行中に参加したお料理教室のお話。
※この記事は2019年4月下旬~5月上旬の体験を元に2020年11月に書いています。参考程度にゆる~く読んでいただけると幸いです(*^.^*)
Zu Zuの料理教室(Zu Zu's Cooking Class)
インレー湖の観光拠点としていたニャウンシュエは、それまで訪れたヤンゴン・マンダレー・バガンとは違って気候が過ごしやすかったので滞在中フルに活動ができました。そのうちの半日を使って『Zu Zu's Cooking Class』へミャンマーの料理を習いに行ってみることにしました。
↑電話番号なども載っています。ニャウンシュエに着いてから参加を決めたので電話で予約をしました。料理教室はすべて英語ですがレシピが配られる&そこまで難しい言葉は使わないので、電話で予約ができるくらいの英語力があれば大丈夫だと思います。
集合は、サンフラワーレストラン。料理教室の主宰であるZuzuさんが家族で経営されているお店です。私たちは朝の9時くらいに行ったと思います。
生まれも育ちもニャウンシュエのZuzuさん。とても明るくてフレンドリー、ホスピタリティあふれる女性です。
お店に着くと、まずは自分たちで献立を決めます。
前菜やスープはフィックスで、サラダとカレーをこの中からそれぞれ選びます。私たちはお茶の葉サラダとトマトサラダ、そしてカボチャと魚のカレーに挑戦することに。メニューが決まったらその足で近くの市場へ食材の買い出しです!
市場へ買い出し&散策
ミャンマーはどこに行っても市場の活気がすごい。スーパーなどがないのでここが本当に人々の生活の中心という感じ。
野菜、果物、肉、魚、調味料、洋服、雑貨、なんでも揃っています。
Zuzuさんのお眼鏡にかなう魚がなかったようで、カレー用の魚はレストランで仕入れているものを使うことに。
主に野菜と果物を買いましたが、見慣れないものは何に使うのか、どんな食べ方をするのかなどZuzuさんが丁寧に説明をしてくれます。
楽しい市場散歩のついでにちょっと寄り道をして朝のおやつタイム。
薄く伸ばした生地を素早く焼いて、砂糖をまぶして食べます。
これから料理教室なのに、ついついつまんでしまう。
やめておけばいいのにさらにもう一品・・・(笑)何を作っているのかな?
白い生地を蒸しているようです。
ココナッツが入った素朴な蒸しパンのようなものでした。こちらもついつい食べてしまいましたが、このような行為は後で後悔することになるので真似をしないでください。
いよいよクッキング
一度レストランに戻り、そこからバイクで数分のクッキングスタジオ(?)に送迎してもらいます。
10名くらいまでの団体も受け入れ可能な広い調理スペース。ZuZuさんのご兄妹も一緒に手伝ってくれます。
Zuzuさんの説明と英語で書かれたレシピを元に料理を進めます。テクニック的に特別なことはなくて、主に扱ったことのない食材の調理の仕方を教えてもらう感じでした。
おそらくヘチマだと思われる、ウリ科の野菜のフリッター。前菜です。
フリッターに合わせるのはタマリンドソース。タマリンドを使ったの初めて・・・。他にライムをたっぷり使ったソースも作りました。
サービスなのかわかりませんが、ヘチマのついでにスナックも2種類揚げた。参加者2人ですけど前菜にしては量多すぎじゃないですか・・・
発酵茶葉『ラペッ・トゥ』を使ったサラダも作りました。トッピングの豆やゴマも揚げてあるので結構なボリューム。調味料と一緒にひよこ豆パウダーを少しだけ入れて、濃厚な感じを出すのがへぇーポイントでした。このサラダはビールによく合う!(この時は飲んでません)
トマトサラダは、砕いたピーナッツと揚げニンニク油がポイント。
レンズ豆、玉ねぎ、トマト、ニンニクなどでシンプルかつ濃厚に仕上がったスープ。
カレー用の魚(種類失念。ティラピアかな?)は腹にレモングラスやコリアンダーなどを詰めて一度揚げてからスパイスで煮込む。ミャンマーでは基本的に『トマト・ニンニク・生姜・玉ねぎ・ターメリック・パプリカ粉』が入っていればカレーと呼ぶ、とZuzuさんが言っていました。まずターメリックを油で炒め、次に玉ねぎ、そして生姜とニンニクを加え、最後にトマトとパプリカ粉を加えるのがカレーの基本で、そこにお好みの野菜や肉、魚を加えるそうです。
2時間弱くらいで前菜、サラダ、スープ、カレーがすべて完成!白ご飯はあらかじめ用意をしてくれています。つまみ食いをしながらだったので料理が揃った頃にはお腹がはちきれそうでしたが、テーブルにずらりと並んだお料理を見ると、さらに食欲が湧いてくる不思議。
ピーナッツやニンニク、そして油をたくさん使うので結構ヘビーです。そして品数も多いので参加をする方は極限までお腹を空かせて行きましょう。くれぐれも直前におやつを食べたりしないように!
Zuzuの数奇な人生
とても親切でお料理上手なZuzuさん。彼女がこの料理教室を始めるまでのシンデレラ(?)ストーリーが面白かったので簡単にご紹介します。
※細かく覚えていないのでざっくりとしたあらすじだと思ってください
Zuzuさんの家庭は決して裕福ではなく、彼女は生活のために大学に行くのを諦め、とあるホテルで働いていました。彼女はとても気がきく働き者なのに、どうやら職場での待遇は良くない様子・・・というのを、たまたまそのホテルに宿泊していたオランダ人夫妻が見抜き、Zuzuさんに声をかけます。なんと彼らはZuzuさんをオランダに呼び寄せ、英語を教えて自立を助けたいと申し出たのです。突然すぎる出来事に驚いたZuzuさんですが、これまでも同様の援助をしている夫妻はすぐに彼女の両親を説得して手際よくオランダ行きのすべての手配をします。願ってもない支援を受けてZuzuさんは数ヶ月オランダで生活。夫妻は自宅にZuzuさんを迎え入れ、「あなたのこれまでの人生の話を聞かせて」と言って毎日彼女の話を聞き続けたそうです。一生懸命に自分のことを伝えることで、Zuzuさんは自然に英語を身につけていきます。これまで経済的な事情から色々なことを諦め、自信のなかった彼女。おそらくその夫妻は彼女に英語を教えただけでなく、どうやって自分の人生を切り拓いていくかというヒントもたくさんあげたのでしょう。オランダから帰国したZuzuさんは自分の得意な料理を生かしてビジネスを立ち上げようと決意するまでに変貌していました。そして数年前、夫妻からのさらなる支援を受けてZuzu's Cooking Classを開業。彼女の明るく誠実な人柄と確かな料理の腕で、料理教室はニャウンシュエを訪れる観光客に人気のアクティビティとなったのです。
映画のような人生ですよね・・。実はそのオランダ人夫妻はジャーナリスト(多分)の方らしく、Zuzuさんの語ったこれまでの人生について、そして自分の料理教室を持つまでのことを本にまとめて出版されています。料理教室ではその本も見ることができますよ。
彼女のキャラクターも、お料理もとっても素敵な思い出になりました。一緒に行った友人は、このお料理教室が一番印象に残っているそうです。お料理が好きな方、ミャンマーの食文化を知りたい方、ちょっと変わった観光をしてみたい方にお勧めです!
旅行記はもう少し続きます。
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